常識を疑え!

from:増田拓也

@Physio Lab.

 

※本日の内容は特に理学療法士向けに書かれています。

ご理解の上、読み進めてください。

 

あなたは、新人の時の患者さんのことを覚えていますか?

あなたが新人でしたら、患者さんに学校や研修会で習ったことをそのまま当てはめていませんか?

 

本日の内容は、私が新人の時に経験したお話です。

まさに常識は通用しませんでした、、、。

その内容とは、、、

 

あなたが、もし患者さんに「立ち上がりが困るねん!」と言われたら多くの方は椅子からの立ちあがりを思い浮かべると思います。

そうすると、平均的な椅子の高さが42㎝なので、その高さで立ち上がりの訓練をしたりすると思います。

私ももれなく新人の時にそれをしました。

 

そんな時、私が担当していた軽度の脳卒中患者の82歳の男性のお話です。

「ちゃうねん、こんな椅子から立ててもわしゃ困るねん。」

意味が分からず、私は「何でですか?」と聞き返しました。

「床から立てんとアカンねん!」

 

そうか、なるほど!と私はすぐにわかりました。

その高齢男性は路上生活者の方だったからです。

当時勤めていた病院は、そんな方もおられるような病院でした。

なので、私は彼を屋外に連れて行き地べたからの立ち上がりをしにいきました。

彼が住んでいる環境を見るのには一番ですので。

 

普通の感覚だと、立ち上がり=椅子や床からと考えると思います。

彼らのような方には常識は通用しません。

屋内の床からの立ち上がりだと環境を設定するとできますが、そんなものは彼らにはありません。

本当のサバイバルです。それに脳卒中。軽いとはいえ左に運動麻痺がありました。

 

普通の考え方をしていては彼らのADLは一生獲得できません。

それに、その方は早く路上に帰りたいという要求がありましたので、この方の立ち上がりミッションは1週間しかありませんでした。

無事に路上の地べたからの立ち上がりを獲得し、大阪の路上に帰っていきました。

 

これはあくまでも日本の話ですが、発展途上の国にいけば同様のことが考えられます。

どんな状況下でも、あなたの持つ理学療法士としての知識と技術は応用が利かなければなりません。

型通りの知識・技術はなんの役にも立ちません。

頭を柔軟にし、いかなる場面でも対処できる人が本当の一流になれると思います。

あなたが、簡単な症例しか診ていないとするならそれはとても時間がもったいないことです。

自ら積極的に難しい症例を診る努力をしてみてください。

 

PS ちなみに一番初めの患者さんも路上生活者で、大腿骨頸部が以前に折れたであろう方で頸部が綺麗になくなっていました。

 

―増田 拓也

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