先生、これで帰るんですか?
from:増田拓也
@Physio Lab.
年末で駆け込み施術なのか、電話、LINE@の予約が立て続けに来ます。
入れないので、申し訳なく年明けになんて方もおられます。
頸椎椎間板ヘルニアで3ヶ月後手術を宣告されている方が一週間前に新規で来所されました。
これはその顧客に言われた言葉です。
「先生、こんなに痛いのに帰るんですか?」
私が出した答えは、、、
「はい、大丈夫です」
でした。その真意は、、、
結論から言うと、私たちの施術は痛みを治そうとはしていないからです。
痛みが改善するのは結果論です。
痛みを発している原因を治さなない限り、痛みの負のループは続きます。
それがよくある世の現状でしょうが、、、
・腰痛なので病院で牽引やマッサージを受ける。
・痛い時に鍼治療を受ける。
・薬で誤魔化すが、効いた気がしない。
など、よくある話です。
私も理学療法士の免許を取ってすぐの時は、
患者さんの痛みを何とかしたいと思い、痛みを取り除くことに必死でした。
しかし、これは大きな間違いであると気づかされた言葉があります。
私の師匠は、、、
「痛みは結果やから、追いかけたらアカン」
はじめ意味が分かりませんでしたが、事実そうです。
痛みを何とかするのは簡単です。
人は痛みの30%はプラセボ(偽薬効果)とされています。
痛みを改善させるのは、極端にいうと素人でも可能です。
しかし、その痛みの原因を治療し改善できるのはほんの一握りの研鑽された治療者のみです。
私が研修会でよく言う言葉があります。
それは、「明日から使える技術は明後日には使えない」という事です。
明日から使えるものは、素人同然の技術であるという事です。
そんな技術に反応するのはプラセボかビギナーズラックくらいです。または重度な患者を診たことがない人のレベルの話です。
決してホンモノとは言えませんね。
人は簡単なものに飛びつくのは仕方ないですが、本質を見る目を失ってはいけません。
楽な方に飛びつく人には必ずそのしっぺ返しが来ます。
どこかで自分を奮い立たせて、努力しなければいけない時期があります。
話しは戻りますが、一週間前に来られた方、手術予定の方ですが、、、
「先生、帰るまで痛かったのに寝るときには治ってた!薬も全く飲んでません!」
とのことです。
私の若い時と同じように、目の前の痛みを何とかしたい気持ちはとてもとても分かりますが、
原因の治療にフォーカスするべきです。
極論をいうと、患者さんの痛みを理解することは不可能ですよね。
痛みは本人しかわかりません。
決して痛みを追いかけないことをおススメします。
PS お蔭で手首が死亡しています。本日のフォローアップで誰かに治してもらいます。
―増田 拓也