なぜ、99.9%の理学療法士は間違えるのか?
from:増田拓也
@Physio Lab.
昨日の第2、第3木曜日はT山の出勤日です。
彼女の主な仕事は、ポスティングと勉強です。
彼女は私に多くの今の臨床の理学療法士の現状を教えてくれます。
彼女が昨日勉強していた内容は、「拘縮」についてでした。
彼女はまだ新人で分からないくても当然ですが、多くの理学療法士が間違えていることに気づきました。
それは、、、
「拘縮」=「硬さ」だと思っている人が多いという事です。
PT3研究会では、拘縮の意味や定義、どれが拘縮かという事を伝えています。
その割合は、全国の理学療法士数で除すると約0.1%の割合しか知らないという事になります。
多くの人が、「硬い」=「拘縮」といった誤った認識をしているのだという事を再確認しました。
拘縮は様々な成書で定義されていますが、それが臨床に即していないものが多くあります。
拘縮の特徴は、軟部組織(筋、腱、関節包、靭帯、皮膚)の伸展性が喪失している状態。
また、他動的に動かしても痛みが伴わないという事が条件です。
病院で勤務しているときに、とある研修医先生から一本の電話がありました。
研修医「8Fの○○さんの肘、拘縮きてるんでストレッチしっかりやってもらえますか?」
私「それ、拘縮違いますよ。痙縮です。僕が触ったら伸びるんで問題ありません。(ガチャ)」
と電話を切りました。
医師でさえ、拘縮と痙縮の違いがわかりません。(ま、治療しないんで当たりまえですが、、、)
その指示をもらう理学療法士は当然ながら、何も考えず医師の指示のままストレッチします。
結果、悪化するわけです。
拘縮は引っぱっても伸びません。
さらに硬さを増すことの方が多くあります。
そもそも拘縮は、手術やギプス固定の後に起こりやすいとあります。
線維化が起こるためです。
という事は、トリガーは何か?
そう、痛みです。
拘縮は生体の防御反応で起こると考えるのが一番理解しやすいはずです。
これを読んでいるあなたが、理学療法士ならこんな経験はないでしょうか?
術後の患者に対して医師から、、、
「早く動かさないと拘縮なるからどんどん動かして!」という指示に対して、
「○○さん痛くても我慢して、硬くなるんで!」
その結果、余計に可動域が悪くなる、、、。
なんてこと、よくあります。
Physio Lab.にお越しの方の一部に病院での所謂リハビリが嫌で来られる方もいます。
我慢した人ほど、可動域が最悪です。尚且つ、痛みも残存しています。
技術が拙劣でしかも、根本を知らず、指示をそのままやった結果、患者さんに多大な不利益をもたらします。
こんなことが往々にしてあります。
もし、あなたが本質を知りたいなら、是非PT3研究会、またはPhysio Lab.にお越しください。
180°考えは変わります。
PS T山は本日も少し賢くなりました。明日も患者さんの為に頑張ってくれるでしょう!
―増田 拓也