The“しびれ”
from:増田拓也
@Physio Lab.
腰部脊柱管狭窄症、頚椎症性脊髄症、椎間板ヘルニアなど
いわゆる脊髄や脊髄神経を圧迫する疾患でよく言われる、
“しびれ”ですが、そもそもしびれってなんでしょう?
痛みではなく、しびれている感覚って??
しびれの定義はこちら、、、
しびれは、感覚の経路 (感覚受容器から末梢神経、脊髄、大脳へ至る感覚の伝導路)のいずれかに障害がおきると出現します。
脊椎に異常があって、首 (頚椎) や腰 (腰椎) の神経を圧迫することによって生じるしびれは、慢性的なしびれで最も多い原因の一つです。この場合は、発症の日時が不明であったり、症状の変動があったり、ある一定の領域 (脊髄神経根であれば皮膚分節) に限局してしびれを認めます。
日本神経学会HPより
痺れは基本的に、dermatome(皮膚分節)に一致しています。
神経に問題あればなのですが、、、
臨床的にはそのdermatomeに一致していない人がもっとも多いですよね。
では、しびれってどういう風に解釈すればいいのでしょうか?
臨床的に“しびれ”についての考え方をお伝えします。
それがこちら
↓↓↓↓↓
このように考える方がわかりやすくないですか?
しびれを訴える多くの方は、表在感覚は正常であることの方が多いからです。
日本神経学会の定義のように神経を圧迫してしびれが起こっているなら、表在感覚も異常を来すはずです。
感覚障害が重症化すると、深部感覚が障害されますので、
下肢では“スリッパが脱げる”
上肢では“ボタンが掛けれない”
といった障害が起こります。
これに厄介なのが、【冷感】です。
もっとも厄介なsymptom(主観的証拠)かもしれません。
しびれ+冷感は再発の起こりやすい異常感覚です。
単純にしびれだけなら、治るときに、、、
「先の方に限局してきた」
「範囲が小さくなった」
などの訴えがあります。
場所が変わってきます。
そうなると、ほぼ改善します。
しびれは諦めないでください。
PS しびれを確実に判定するには、dermatomeをしっかり覚えて、
正確な感覚検査の技術が必要です。
治療技術だけでなく、検査技術の精度も高めなければなりません。