真の理学療法を学ぶには・・・

本邦における理学療法の目的は“基本的動作能力の回復”です。

これは国際障害分類(ICIDH:WHO)のDisability(能力低下)の改善を図ることが、日本の法律上の定義となっております。国際障害分類は一方向性になっており、Etiology(原因)⇒Disease(疾病)⇒Impairment(機能障害)⇒Disability(能力低下)⇒Handicap(社会的不利)です。原因が改善されればその後に続く因子は消失します。病院などの医療機関で働いている理学療法士はこの中のImpairmentとDisabilityの改善が使命です。しかし近年、国際生活機能分類(ICF:WHO)を多くの施設や学校教育で目にします。

私も臨床現場で理学療法士をしていた時は、ICFで分類を習いましたといった学生の実習を多く請け負うことがありましたが、これは治療者を育てる上で大きな弊害です。日医雑誌(2006年)に慶応義塾大学名誉教授の千野直一先生が次のように述べられています。

「医療はマイナスをプラスにするプロセスである。よって、ICFは医療の現場で応用することは困難であり、医療の効率化を阻害する原因になりかねない。」

しかし、現状はICFを推奨し医療現場に取り入れているリハビリテーションの現状があります。このことにより、治療を諦め患者さんの為と称して自己満足をするPT/OTが横行しています。

今もし、患者さんを良くしたいのに何をすればいいか分からない若いPT/OTの方は、12年前に立ち上げたPT3研究会をおススメします。

理学療法の本質や治療概念、技術・知識において臨床がスッキリするヒントが多くあると思いますよ。

何事も「無知の知」ですよ!

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