情けは人の為ならず
from:増田拓也
@Physio Lab.
つい数年前まで間違えていました。
あることわざについてです。
あなたも必ず知っていると思います。
「情けは人の為ならず」
人に情けを掛けるとその人の為にならない。という意味だとずっと思ってました。
いや、真逆の意味だとは、、、。
本当の意味は「人に情けを掛けておくと、巡り巡って結局は自分のためになる」という意味です。
しかし、多くの日本人は私と同じように間違って認識していることがわかりました。
文化庁が1995年から毎年実施している国語に関する世論調査によると平成22年度調査では、本来の意味で理解している人が、45.8%で、間違った意味で理解している人が45.7%でした。
半々で間違っている。ということです。(よしよし、私だけではなかったぞ!)
こんな風に間違って認識していることは世の中にたくさんありますよね。
医療に関する認識でも間違いは多くあります。一般的にしていることが治癒を妨げていることがあります。
例えば、ぎっくり腰。
通常では、コルセットをして安静ですが、この方法では痛みが延長し、慢性腰痛の原因になりかねません。
だから腰痛を起こす人は何度も起こすって聞いたことありますよね?
根本が治っていないのです。
腰痛のなり始めが一番の治療時です。風邪のひきはじめのときの対処と同じようなものですね。
同様に、通常では捻挫や突き指。
普通ではRICE療法(R:Rest 安静 I:Icing 冷却 C:Compression 圧迫 E:Elevation 挙上)
要するに冷やして圧迫して、高く上げて休め!ってことなんですが、私も学生時代にバレーボールの練習中にジャンプの着地の際に相手の足の上に乗り、自分の足の裏が見えるくらいの捻挫をしました。
もちろん、直後にRICE療法をしましたが、当時の私はその前にすべきことを知りませんでしたので、結局引退まで(後の約1年)サポーターを外すことが出来ませんでした。
先日も当ラボの研修会に参加している子がベットに上がる際に突き指をしたのですが(どこで突き指すんねん)、冷やしたり、ひっぱたりしても治りません。ある部分の治療を行ったら、帰り(1時間後)には治っていました。
ある部分の治療が最優先されなければ後々まで痛みの改善が思わしくありません。
ですので、スポーツ分野に携わる人は、まず超急性期にすべきことをしていなければその痛みはいつまでも治りが悪かったりします。
(知りたい方は、メールより問い合わせお願いします。(‘◇’)ゞ)
これが出来るには相当な練習と知識が必要です。
医療分野だけに限らず、スポーツ分野でも理学療法士が出来ることは多々あります。
しかし何もされていない人が多くおられることは残念なことです。
知識、理論は多く持っていても実際使えていない、そんなこと多くないですか?理論にその人を当てはめていませんか?
理論の前にまずは目の前の人が動けるようにすることが前提ではないでしょうか?
P.S.誤解のないように言いますが、理論は大切です。しかし、新たな理論やシステムが出ると今までのものは否定されます。
そうなると、一番考えなければいけないのは目の前の患者さんをどうよくするか。それしかないということです。
―増田 拓也