【PT向け】杖の指導法知ってますか?

from:増田拓也

@Physio Lab.

 

第2,3木曜日は宮崎県から上京した徳山PTが出勤の日です。

新人でありながら、よく大阪まで出てきてなかなかバイタリティーのある子です。

 

現在、変形性膝関節症で人工関節置換術後の患者さんを担当しているそうで、、、

「いつ、杖に変えたらいいですか?」

「歩行器の目的は何ですか?」

 

などなど、新人ではよくある質問をしてきました。

やっぱり、歩行器の目的知らんのや、、、

 

歩行器は、米国の医師G.G.Deaverによると、、、

患者が杖で一生歩けないと判断されない限りは歩行器は用いない方がよい。」と述べています。

また、博田医師は、、、

キャスター付きの歩行器を使用した歩行は、高齢者が使用すると上肢でもたれかかり、安定した健側下肢への荷重を阻害する。」と述べています。

 

私も、病院勤務時代は膝の人工関節術後患者をよく担当していましたが、

ほとんどいわゆる歩行器を使用したことはありません。

 

使用するとしたら、病棟内のADL時のみでしかも、肘が付けないように高さを下げて手でつくようにします。

そのほうが圧倒的に杖歩行への移行も早いです。

 

また、杖の使用方法ですが、最近もびっくりする出来事がありました。

以前のブログにも書いたと思いますが、

松葉杖の指導法を知らない理学療法士がとても多いことです。

 

杖を渡して終わりとかよく聞く話で、、、

とても危険です。

 

松葉杖を使用する前は、かなりのトレーニングが必要です。

自分の体重を腕で支えなければなりませんので、上肢の筋力を上げなければなりません。

 

T-caneは体重の1/4程度の免荷なので、着く方法も考えないと意味がありません。

一律に大転子に合わせるような方法がありますが、間違いです。

 

正確な高さの設定にしないと、その患者さんの道具としては意味をなさないどころか、

かえって危害を及ぼします。

 

そんな当たり前の杖合わせすら知らない、理学療法士の多さに最近驚きまくっています。

 

杖の高さ調整や使用方法、知らない新人の方は一度上司聞いてみてください。

それを答えれない上司だったら、とてもヤバいです。

 

基本中の基本です。

技術なんていりません。

杖の移行の際には歩行介助技術は多少いりますが、他の治療技術に比べれば問題ないレベルです。

もし、上司に聞いて明確な答えがもらなかった新人の方は、私が教えますよ。

 

PS 徳山さんは本日、賢くなりました。

これで人工関節の患者さんの杖への移行も出来るでしょう。

 

―増田 拓也

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